卒隊生インタビュー(鎌田諭さん ニセコ町教育委員会 町民学習課)

こんにちは!

ニセコ町地域起こし協力隊卒隊予定の鎌田さんへのインタビュー記事をお届け致します。

ニセコ町地域起こし協力隊に2020年10月から配属され、2023年9月末迄の約3年間協力隊を勤めた鎌田諭さんにお話をお伺いしました。

①協力隊になるまでの経緯

鎌田さんは、秋田で生まれ育ち、大学時代を北海道で過ごし、スキー部に所属されていました。

卒業後は東京の化学メーカーに就職し、12年間営業職のキャリアを積みます。

東京で働いていた時期も、冬になると毎週末長野へスキーに行き、北海道にも度々通っていました。

そんな生活を続けていた鎌田さんも、30代になる頃に、今後どう暮らしていくかを模索し始めたようで、33歳の時に地方での起業支援プログラムに参加し、地方で起業するための事業プランを考え始めました。

プログラムで色々な人と交流を図る中で、現在活動されている蝦夷鹿の皮でスキーグローブを作るアイデアを思い付きます。

34歳の時に元々住んでいた北海道で事業をやることを考え始め、学生時代に住んでいた札幌か羊蹄山麓に絞り、レンタカーで下見をしに来たところ、ニセコ道の駅ビュープラザでニセコ町地域お越し協力隊募集のポスターを見て、ニセコに協力隊があることを知ります。

そして35歳の時に、ニセコ町地域お越し協力隊の後期募集を見て、町民学習課のスポーツ係の募集要項にスキーの項目があったことと、ニセコ町のスキー関係者との繋がりも持てるのではないかということで応募を決意し、採用が決まり、ニセコ町地域お越し協力隊町民学習課に配属されることになりました。

②協力隊になってから

10月に町民学習課のスポーツ担当に配属され、最初の冬にスキーイベントのサポートを担当。

小学校5,6年生のバックカントリー体験のサポートを行い、地域のプロガイドさんを呼び、ビーコンの使い方、プローブの使い方など、豪雪地帯のニセコならではの経験をします。

その後も子供向けのイベントをサポートされ、子供達と一緒に有名プロスキーヤーと滑ったり、雪山に入っていき昼食を食べるイベント、小学生のスキー授業、ナイタースクールなど地域の子供達へのスキーの普及活動に関わっていきます。

夏はアウトドア系のイベントに携わり、小学生高学年を対象にした登山やサイクリングのサポート、町のイベントとして運動会やソフトボール大会など、自然やスポーツを通し、地域と密接に繋がっていきました。

協力隊期間中から始めた蝦夷鹿を使ったスノーグローブ事業に関しては、協力隊1年目の時にミシンを購入し、練習しながら試作品を作成していました。

その他、鹿皮を扱っている人にお会いするなどの下地作りをしていきます。

※初めて作った試作品

協力隊2年目の後半に個人事業主としてニセコグローブ製作所を立ち上げます。

※段々と技術が向上していきます。

5本指も制作可能に

協力隊3年目にはグローブのテスターを募り、試作品を40〜50名に100双のグローブを作り、テスターの方々にフィードバックをもらいながら、品質向上に力を入れています。

③卒隊後、ニセコ町でどのような活動をしていきたいか

今月末で協力隊の任期が終了し、来月からは個人事業主として活動していく鎌田さんの今後の活動として、まずはグローブ事業を安定させていきたいと考えています。8月からは一般販売も開始し、次の冬シーズンの2023/24年が一般の人を対象にした最初の年になります。

サイズはXS〜XL、その中でも細かく分類し13種類39パターンを用意し、色々な手のサイズに対応できるようにしています。

カラーも様々なパターンがあり、カスタムオーダーで細かく指定することもできます。

鎌田さんの想いとして、特に地域の人に使ってもらえるブランドでありたい、ニセコのスキー・スノーボーダーと雪の楽しさを共有したいという気持ちがあります。

先のビジョンとしては、スノーグローブだけではなく、普段の生活で使えるグローブとして自転車用、焚き火用などのアウトドア全般で使えるように間口を広げて活動していきたいとおっしゃっていました。

④今後協力隊を検討している方にメッセージ

地方でやりたいこと、実現したいことがある方は、3年間という時間を使い、下地作りをすることができる。

協力隊になると、広報誌やラジオなどの露出もあるので、地域の方々に覚えてもらい、宣伝効果もある。ニセコは多様な人々がいるので、たくさんの繋がりを築き、色々なことにチャレンジすることができるメリットがある。

このように鎌田さんが3年間で感じたことをお伝えしていただきました。