【配属先紹介】商工観光課~デスクワークから現場まで!~

今回は、協力隊2名が所属する「商工観光課」での日々の業務について、少し詳しくご紹介します。 商工観光課での業務は、ニセコ町の観光戦略に関わる重要なプロジェクトから、現場での汗をかく作業まで多岐にわたります。具体的にどのような仕事をしているのか、主な3つの柱に分けてご紹介します。

1. 世界基準の観光地づくり【国際認証・調査業務】

ニセコ町は、持続可能な観光地づくりの国際的な認証機関である「Green Destinations(GD)」の認証取得に向けた申請や啓発活動に取り組んでいます。この実務を最前線で担当している協力隊がいます。

庁内ヒアリングと現状調査 国際認証の基準は、「景観」「水資源」「文化財」「エネルギー」など非常に多岐にわたります。そのため、企画環境課、都市建設課、上下水道課、総務課、総合教育課など、役場のあらゆる部署へ出向き、担当職員への聞き取り調査やデータ収集を行います 。

レポート作成・エビデンス整理 収集した情報を整理し、ニセコ町の取り組みが国際基準を満たしているかを証明するための回答作成やエビデンス(証拠資料)の準備を行います 。また、ニセコ高校の取り組みなどを世界へ発信するために、Green DestinationsのTOP100 Stories Competitionに参加し、ニセコ高校の取り組みのストーリーを提出しました。世界各地から応募されたストーリーの中で「Top 100 Stories」に選出されるなどの成果に繋がっています 。

サステナビリティコーディネーターとの連携 専門家であるサステナビリティコーディネーターと定期的に打ち合わせを行い、カーボンオフセットや環境負荷の軽減など、専門的な課題への対応方針を検討します 。

2. 地域人材と観光の魅力をつなぐ【デザイン・PR・支援業務】

観光振興だけでなく、商工部門として、地域の人材確保や事業者の支援も重要な任務です。特にクリエイティブなスキルを活用した業務が増えており、こちらでも協力隊が活躍しています。

特定地域づくり事業協同組合の立ち上げ支援 ニセコ町での新しい働き方を提案する組合(移住ワーク)の立ち上げに際し、WEBプランナーとしてホームページの戦略考案からデザイン制作までを担当しました 。派遣先となる事業者との調整や、メインビジュアルの写真撮影なども行い、求職者に響く広報基盤を整備しました 。

観光PRと情報発信 町の広報誌(広報ニセコ)での持続可能な観光に関する連載記事の作成・校正や、観光ポストカードによる観光客向けアンケート配布など、地道な広報活動も行っています 。また、SNSを活用した動画発信(リール投稿など)を行い、数千回再生のリーチを獲得するなど、現代的な手法でのPRにも取り組んでいます 。

3. ニセコの自然と安全を守る【フィールドワーク・施設管理】

パソコンに向かうだけが仕事ではありません。観光客の皆様が安全に、そして快適に過ごせるよう、現場での活動も行っています。

観光施設の管理・運営サポート 春には「五色温泉インフォメーションセンター」や「ニセコ野営場」のオープン準備、秋には冬囲いやクローズ作業を行います 。備品の搬入や清掃など、体を動かす業務も大切な仕事です。商工観光課の期待の若手職員と共に課全体の仕事として取り組んでいます。

教育旅行・視察対応 ニセコリゾート観光協会のサポートとして修学旅行生の受け入れ(SDGsロゲイニングのサポートや体験学習)の補助や、持続可能な観光について大学生への講義、行政視察用の資料作成など、ニセコの取り組みを次世代や他地域へ伝える「教育・普及」の役割も担っています 。

まとめ

商工観光課の地域おこし協力隊は、「国際基準のデータ分析」といった頭を使う業務から、「WEBデザイン」というクリエイティブな業務、そして「教育旅行サポート」や「施設管理」といった現場業務まで、非常に幅広い分野で町の実務を支えています。

自身のスキルを活かしながら、ニセコ町の行政実務に深く関わることができる。それが商工観光課配属の大きな特徴です。 多様な業務を通じて、私たち自身も日々成長を感じながら活動しています!