ニセコ高校4年生企画「歩こうニセコ ワイン(ヴィンヤード)× フットパス」ツアーに参加してきました!

皆さんこんにちは!ニセコ町地域おこし協力隊1年目の佐々木綾香です。

12月に入ったニセコはすっかり冬景色ですが、皆さん秋はどのように過ごされましたか?

私が秋に体験したさまざまな出来事の中で、特に印象に残っているのが、10月2日に開催された「歩こうニセコ ワイン(ヴィンヤード)× フットパス」ツアーです!


ツアーの案内チラシ(表面)


このツアーは、ニセコワイナリーで2ヶ月間の研修を終えた、ニセコ高校4年生の青木未歩さんと齊藤野の花さんが、実際に実習の中で経験したことやそこで得た学びを踏まえ、地域の魅力化、またそれを発信するための「観光コンテンツ」として企画されたものです。ワイナリーの魅力をニセコ町と結び、地域の魅力アップにつなげることを目指しています。

またこのツアーは、ヴィンヤードを歩くことで自然を楽しみながら、ニセコ(特に近藤地区)の魅力を知ってもらい、参加者同士の交流を深めることで多様性を認め合うことをコンセプトとしたプログラムになっています。

今回私もツアーに同行させていただき、青木さん・齊藤さんのガイドの下、実際にフットパスツアーを体験してきました!

青木さんと齊藤さんが、地域のさまざまな方々と一緒に協力して作り上げられたツアーについて、その概要や流れなどを写真と共にお伝えしたいと思います!

( ※ 今回のフットパスツアーで周ったコースは、この日のツアーのために特別に通行の許可を受けている道があります。普段は私有地として使われている道もありますのでご注意ください。)


ツアースタート前の緊張の最中、記念撮影

青木さんと齊藤さんが製作された当日のガイドブック。

QRコードからデータもダウンロードできました!


ツアーは、ニセコワイナリーのワインセラーと世界各国の絵本が集まるRAINBOWの見学からスタート!ワインセラーでは、実際にワイナリーでの実習を経験された青木さんと齊藤さんの解説・指導の下、ルミアージュ(瓶内二次醗酵の熟成中に、発生する澱(おり)を瓶口に集めること)の作業を実際に体験させてもらいました!


実際にルミアージュ作業を体験!


RAINBOWでは、絵本作家(兼ニセコワイナリー共同運営者)である本間眞由美さんが、世界の絵本を集めるようになったきっかけやその思いについてお話ししてくれました。眞由美さんが、海外、特に途上国と呼ばれる国での暮らしを経験する中で、さまざまな人々の文化や考え方を互いに尊重することの大切さを感じたのだそう。ここRAINBOWは、世界のさまざまな絵本を通じて、そうした多様性を認め合うことの大切さを伝える場としてつくられました。


RAINBOWや所蔵している絵本について説明する眞由美さん


ワインセラーとRAINBOWの見学を終えた後は、いよいよフットパス開始!

フットパスを歩く中で、青木さんや齊藤さんが時折クイズを出したり、道端に生えている木や植物などについて解説をしてくれます。「この葉っぱ、何の木の葉っぱだと思いますか?」と齊藤さん。ニセコ町内のキャンプ場でのインターンシップの中で、さまざまな木の葉の標本づくりをしたことがきっかけで、色々な木や植物に詳しくなったのだそう!


写真左奥に写る栗の木の樹齢を当てるクイズに挑戦中!


ヴィンヤード(ブドウ畑)に立ち寄った際は、ニセコワイナリーの栽培家・醸造家である本間泰則さんからブドウの品種やその特徴などについて、青木さんと齊藤さんからは、実際にお二人が経験したブドウ栽培の作業内容や工程などについてご紹介いただきました。ヴィンヤードの中も歩かせて頂き、普段なかなか見られない景色を見ることができました!


ニセコワイナリーのブドウたち

羊蹄ヴィンヤードにて記念撮影(背後には雲に隠れた羊蹄山が!)


午前中のフットパスを楽しんだ後は、皆さんお楽しみのランチタイム!羊蹄山やニセコ連峰を一望できる「見晴らしヴィンヤード」でいただきました!お昼を準備していただく間、参加者みんなでヴィンヤードでのお仕事の一部を体験させてもらいました。

今回挑戦したのは、取り除いた方が良いブドウの実や、ブドウを隠してしまっている葉っぱをカットする作業!変わった形の専用のハサミを使用します。作業手順は、青木さん・齊藤さんから説明を受けたのち、本間泰則さんから実際の現場にて直々にご指導いただきました。


作業用の特殊なハサミ。作業手順について教えてくれています。

実際に現場でお手本を見せて下さる泰則さん


「これ取っちゃっていいのかな〜?」本間さんご夫妻が丹精込めてつくられた大切なブドウの実。はじめはちょっぴり慎重になります(笑)作業を進める中で皆さん段々と慣れてきて、かなり作業がはかどっている人も!普段なかなか体験することができない貴重な経験をさせてもらいました。


実際に作業を体験!上手にできたかな?


みんなでワイワイ作業を楽しんでいる間にランチの準備が整い、いざお昼ご飯へ!ワインコースを選んだ人がランチと一緒に楽しむことができる、ニセコワイナリーのオーガニックスパークリングワイン。なんと本間泰則さんご本人が開栓してくれました。


自ら開栓したワインをグラスに注ぐ泰則さん


普段なかなか体験できない、贅沢な瞬間です!スパークリングワインを開栓するときのコツは、ワインに取り付けられているワイヤーフード(ミュズレ)を外した後、ワイヤーを締めずに再びコルクにはめ込み、それを握りながら、コルクではなくワインの瓶を回すこと。ワイヤーがコルクとの間で摩擦を起こし、またコルクではなく直径の大きい瓶を回すことで、開栓しやすくなるのだそうです。

グラスにワインを注ぎながら、きめ細かい純白の泡がスパークリングワインの一つの価値であることを教えてくれました。


ワインを飲んで皆さん顔がほころびます!


泰則さんのお話をうかがいながら、オーガニックスパークリングワインを楽しみます。その後、青木さん・齊藤さんからランチの内容について説明していただきました。


ランチの内容を紹介するお二人


この日のために作られたランチボックスは、ニセコ町、特に近藤地区の魅力がたっぷり詰まったメニュー。見た目も色鮮やかで美しく、食欲をそそります!


見ているだけで幸せ!ウキウキランチタイム


サンドウィッチには、奥土農場石窯パン工房さんがこの日のために特注で作った食パン型の「ライカンパーニュ」、ニセコチーズ工房さんのブルーチーズ「空(ku:)」、ニセコチセガーデンさんがプロデュースした鹿肉ソーセージや畑で育てた季節のハーブ、そしてニセコ町地域おこし協力隊の加藤亮介さんが育てたニンジンとトマトが使用されました。


大迫力のカプレーゼ!美しい〜!


カプレーゼには、ニセコチーズ工房さんの「二世古 モッツァレラ」、協力隊加藤さんが育てたミニトマト、そしてニセコ高校の生徒さんたちが育てたミニトマトとカラーピーマンが使用されました。デザートには、ニセコチーズ工房さんの「二世古 雪花(sekka)」をニセコ高校産の食用ほおずきと合わせていただきました。ノンアルコールのコースを選択された方には、ラララファームさんのオーガニックトマトジュースが提供されました。

ランチを食べる皆さんから「美味しい〜!」という嬉しそうな声がたくさんあがりました!ランチでいただいた食事は、どれも素材の味が際立つ、味わい深いお料理となっていました。またランチボックスの中には、ブドウの葉やサンドウィッチの具に使用されたニンジンの葉が添えられていたりと、細やかで遊び心を感じる工夫が施されていました。

ニセコ町の地域の食材を、その地域の人たちと共にその風景の中で楽しめるのは、本当に贅沢な時間だなと思います。


素敵なランチボックスに思わず笑顔が!

ランチ終了後「見晴らしヴィンヤード」にて記念撮影


美味しさ、見た目、演出など、大満足なランチタイムを終えた後は、ニセコチーズ工房さんと奥土農場石窯パン工房さんにてお買い物。実際にランチでいただいたものを購入したり、まだ食べたことのないものを選んでみたり、お店の方との会話も盛り上がります!


ニセコチーズ工房でお買い物。工房オーナー2代目の近藤さんとスタッフの方と記念撮影!

奥土農場石窯パン工房さんにてお買い物。購入したチーズに合うパンについて質問!


お店でお買い物を楽しんだ後は、協力隊加藤さんが新規就農に向けて農業を実践されている畑へ。ランチで実際に食べた野菜たちを眺めながら、普段どのような思いやこだわりを持って野菜を作っているのか教えていただきました。


協力隊加藤さんが本間さんご夫妻からお借りして農業を実践している畑


その後、すべての工程を終え、ゴールのニセコワイナリーに到着!ゴールした後も皆さん笑顔にあふれていて、ツアーを満喫されたようでした。今回ツアーに参加した方々に、プレゼントとしてニセコワイナリーの素敵な写真が使用されているポストカードが配られました。


こうしたちょっとした心遣いが嬉しいですね!


そして最後に青木さん・齊藤さんからクイズが、、、!「64」という数字が書かれた紙が出され、「この数字は何を意味しているでしょう?」と青木さん。


ツアーの最後にクイズを出題!


「任天堂!」「本間さんの現在の年齢!」などおもしろ回答が連発されましたが、なんとこの数、今回のツアーを企画・実施する中で協力してくれた人たちの人数だそう!こんなにたくさんの人が関わって作り上げたツアーだったのですね。

今回ツアーを実際に体験してみて、青木さん・齊藤さんが心を込めて丁寧に準備をされてきたことが伝わってくる、とても充実したツアーだったなと改めて感じます。また、お二人と共に作り上げてきて下さった方々への感謝の気持ちでいっぱいになりました。そして、今回のツアーを通じてニセコ町、特に近藤地区の魅力を改めて知ることができ、この地域へのさらなる親しみとニセコ町のこれからの可能性を感じることができました。

今回ツアーを企画されたニセコ高校4年生の青木未歩さん、齊藤野の花さん、サポートをされたニセコ高校の先生方、地域の生産者さんや事業者さんを始めとする関係者の皆様、素敵なツアーをありがとうございました!!

またこうした機会があれば、ぜひ参加して、協力隊として多くの方々に情報を発信していければと思います。


ツアーを終えてホッとした様子の青木さんと齊藤さん。


本当にお疲れ様でした!!